こんにちは。言語聴覚士のかづおです。
就職活動の際にかならず確認する求人票ですが、その限られたスペースのため、
なかには「雇用側にとって都合のよい情報をメインに記載」するケースがあります。
ここでは見極めが必要な”ちょっと怪しい求人票(募集要項)”の特徴について解説します。

私の経験を踏まえてお伝えします!
▼経験年数のひとの転職は注意が必要です

»【転職】経験のある言語聴覚士が転職で意識すべき「2つ」のマインド
【リハビリ職】気を付けたほうがいい病院・施設の求人票について解説
ちょっと怪しい求人票の特徴について解説します。
ひとつずつ確認していきましょう。
①:給与面の表記が”月給”になっている
賃金欄のところが基本給ではなく、”月給”と書かれている求人票はちょっと険しい目で見るようにしてください。
すべてが怪しいということではありませんが、”慎重に見定める”必要があります。
その理由は、年収です。

例を出して説明します。
都内有名グループ病院の求人票では、こう記載されていました。
- 月給23万
- 賞与(ボーナス):年3回
月給23万とありますが、”基本給”は15万でした。
ここに手当を加えて月給23万と表記されています。
どこに問題があるのか?と思いかもしれませんが、ボーナスに影響してきます。
①-2:ボーナス(賞与)は基本給から計算される
ボーナス(賞与)について説明します。
ボーナスとは、年に多くの企業で2回ほどある特別支給です。
労働者が手にするボーナスは以下のように計算されます。
一般的に「基本給×◯ヶ月分」という会社が多いようです。
たとえば基本給20万円で基本給2カ月分の支給という場合は、20万円×2カ月=40万円となります。
※基本的な算出方法です。ボーナスは職場によって変動します。ボーナスがない職場もあります。
» ボーナスの計算は基本給×支給回数!|careertickt
そのため”基本給が低いとボーナスは低くなる”可能性があります。
確認すべきは月の収入だけではなく、年間を通してどれほどの収入があるかどうかです。
また、これらの情報をより正確に得るために、転職サイトを活用する方法もあります。
②:各種手当が充実していない
手当はとても重要です。
ここを見逃すと「働くほど損をする」ことになりかねません。
一般的な手当のほかに、医療業種ならではの手当が付きます。
- 資格手当
- 夜勤手当
- 救急手当
- 交代手当
…などなど…
手当は職場や職種によって変わってきます。
資格手当が少ない、または無し
(例:看護師の手当相場は約2~3万円)
(例:リハビリの手当相場は約1~2万円)
交通費支給額の上限が低い
出勤する度に損をします。
住宅手当や扶養手当が充実していない
家族がいる方やマンション暮らしの方は単純に収入が減ります。
手当は「労働者をねぎらう」経営側の姿勢でもあります。後述する福利厚生とあわせて確認が必要です。
③:休日数があやしい「表記通りの休日数?」
休日数はどのように計算されているのか?踏み込んだ確認が必要です。
職場によっては求人票に記載されている数字通りの休日数ではないかもしれません。
例えばですが「半休合わせて1日休みとする」ケース。
- 年間休日:108日
- 月休:9日(土曜半日出勤あり)

”土曜半日出勤”などは怪しいかも。
もしかしたら「半日出勤の半休分を2回合わせて1日休み」としているかもしれません。
「丸一日休みたい」という人にとっては要確認です。
表記の仕方や受け取り方にもよりますので、疑問に思った記載はかならず追求しましょう。
④:福利厚生が充実度が低い
先述した「手当」に続いて確認すべき情報です。
福利厚生について説明します。
「福利厚生」とは、給与や賞与といった基本的な労働対価に加えて、従業員とその家族に提供する報酬を指す。
つまり、労働者にとって働きやすい労働環境かどうかの見極めポイントとなります。
福利厚生が充実している職場は従業員とその家族の生活が安定しやすく、能力発揮とその成長が支援されます。
以下、福利厚生の例です。
- 食堂・昼食補助
- 教育支援
- 健康・医療
- 育児・介護・慶弔
- 文化・体育・レクリエーション
…などなど…
よい職場は”人を大切”にしようと心がけます。
職場選択に、福利厚生の充実度チェックは欠かせません。
⑤:教育制度が整っていない
技術職であるリハビリのお仕事に、教育制度は必須といえます。
とくに新卒のかたであれば”バイザー制度”の有無をかならず確認してください。
新人教育プログラムや院内発表会、それに外部勉強会への参加費補助などがあるかどうかも確認してください。

法人が責任をもって育てる!
こういう気概のある職場は、個人の努力が育まれやすく、人間関係も親密だったりします。
⑥:副業を禁止している
医療職の多くが副業を禁止としている現状があります。
昨今の世情から鑑みても、収入が決して高いとはいえないリハビリ職では、副業の必要性は高いといえます。
残念ながらリハビリ職は一部を除いた医療職(医師・薬剤師など)に比べ、低賃金だと言わざるを得ません。

» 給与があまり高くない|なぜ、言語聴覚士はやめたほうがいいのか?
医療職といえどできるだけ副業可能な職場を選択したいところです。
副業は収入だけでなく”多様な価値観を知れるチャンス”とも考えることができます。
【リハビリ職】気を付けたほうがいい病院・施設の求人票について解説:おわりに
ここまでお疲れさまでした。
求人票は職場のごく一部を表しているに過ぎません。
少ない情報で判断することなく、見学などで実際に足を運んで確認したいところです。
また、転職サイトなど、専門家のアドバイスも有益です。他者からの視点でも就職先の良さを見極めてください。
より正しい情報収集を行い、療法士としての人生を謳歌してください。
では!
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