三人麻雀にはさまざまなルールがありますが、通常のサンマと違い、2翻縛りのルールは少し珍しいといえます。
【三人麻雀】完全2翻縛りと通常ルールとの違い
三麻は四麻よりも『牌効率が重視』されがちです。
ですが、完全2翻縛りのルール(以下、甲州サンマ)では、牌効率のほかに「手役構成の理解」を深く求められます。
そのトレーニングが、すべての三麻ルールへの応用力となり得ます。
2翻縛りを通じて、手役構成を学ぶ
一般的なサンマは「立直」の1役で和了できます。
こんな牌姿でも、ルール的に問題ありません。むしろこのスピード感がサンマの醍醐味でしょう。
ですが、完全2翻縛りのルールだと、自摸和了できないどころか「立直」すらかけられません。理由はリーチの時点で役が2つ確定していないからです。
2役をどう作るべきか?
では、先ほどの牌姿を和了する(2役付ける)にはどうするべきでしょう。
例として、「北(役牌)」を重ねて立直を打つか、
索子メンツを落として「混一色」を目指す流れになるかも知れません。
もし、自摸った場合はどうするのか?
もし3筒をツモった場合、ルール上あがれません。
この場合、無理やり「混一色」に向かう手もありますが、そこは焦らず「メンツ手」を視野に据えます。
例えば西を切り、つぎに持ってきた数牌へのくっ付き「平和」狙いです。
西を切った後でもし「北(役牌)」が暗刻になれば、”フリテンリーチ”も想定します。
この辺りは関東サンマなどとは異なり、回りくどく感じる点かも知れません。
しかし、甲州サンマの醍醐味は『2役を考える力(構想力)』にあり、その構想力はあらゆる麻雀のルールに応用できます。
重要:三人麻雀が強い人の特徴とは?
一般的なルール(関東サンマや東天紅など)と違い、甲州サンマは『配牌を見たと同時に2役を構想できるか』が勝負の決め手です。
一般的な三人麻雀でも、「牌効率」と門前推進力がある人は強者とされます。これは「データー上でも証明」されています。
上記に加え、甲州サンマでは「ツモごとに場況の変化を見抜く洞察力(危険度の察知を含む)」が、他の三麻ルール以上に求められる能力であり、優秀な打ち手の証でもあります。
【三人麻雀】完全2翻縛りのあがり方を学ぶ
完全2翻縛りの実力養成として、以下の配牌から最終形を考えてみてください。
①:
②:
③:
甲州サンマの「詳しいルール」はこちら。
①:打ち進め方
ぱっと見は「混一色」です。
筒子の縦重なりで「七対子」も据えて考えます。
「混一色、対々和」にもなりそうです。
状況次第では鳴きを焦らずに、南を防御牌としても構えたいところ。
例:
②:打ち進め方
ぱっと見は「混一色」ですが、4筒重なりの「一盃口」や「七対子」があります。
ツモ次第では「メンツ手」や、「中」の重なりで攻防に余裕が生まれます。
可能性として、この手牌は(対戦相手にもよりますが)、初巡から「中」を鳴くのは時期早々かもしれません。
例:
③:打ち進め方
まさに構想力が試される手牌。
早い段階で「白」が暗刻になれば御の字ですが、甘い考えは捨てましょう。
門前で進めてリャンメン立直を打ちたいですが、最終系がカンチャンだと「平和」が付かず、白のトイツも気になります。
「メンツ手」を軸に、筒子の「一気通貫」や、白鳴き色寄せなど、ツモ毎に柔軟に構えます。
例: