【煽り・暴言】暴力的な配信をくり返す「ゲーム配信者」の心理分析

一部ですが、煽りや暴言などを長期間配信して注目を集める傾向が対人ゲームにはみられます。

これを精神分析・自己心理学的に考えるのであれば『自己愛性パーソナリティ障害』の可能性を疑います。

あくまで可能性のはなしです。

筆者は脳科学に関わりはあるものの、心理研究の専門家ではございません。ご理解の上でお読みください。
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暴力的な配信に潜む心理「自己愛性パーソナリティ障害」

「自己愛性パーソナリティ障害」とは、自己肯定感がとても低く、承認欲に飢えており、他者からの注目を集めることを至上とする性格傾向です。

現代社会においてこの「承認欲」は、SNSや動画配信などで効率的に満たしやすく、そのなかでも『煽り・暴言といった配信で最大化』するといえます。

これはゲームだけでなく、特定のユーチューバーらによる過激な配信にも通じ得ます。

仮に職業ゲーマーだとしても、過ぎた炎上行為は広告単価(品質スコア)の低下だけでなく、「広告はく奪・BAN」の危険性があります。

にも拘らず、なぜ続けてしまうのでしょうか?

暴力的な配信を「続けてしまう」理由

「自己愛の障害」による過剰なまでの”承認欲”にあるのではと考えられます。

暴言などの配信はたしかに注目を集めます。ですが所詮は炎上行為の類であり、一時的にしか人の関心を得られず、不適切な方法だけに評価されることはありません。

そういった方法で得た承認欲は『ジャンクフード』のようなもので、欲求は正しく満たされず、中毒的です。

そのため、対戦相手への罵りをくり返してしまうのだと思われます。

更に『一時的にでも関心を集めた方法を、これが自分の価値だ』と勘違いしてしまい、おなじ言動をくり返えしてしまうケースなども予想されます。

若いうちは誰にでも「承認欲」はあるのだが

年齢が若いうちは、誰かに注目されたいとか人気になりたいといった理由で、つい衝動的な発信をしてしまうことはあるでしょう。

ですが、年齢とともにその渇望は社会的に昇華されていき、落ち着いてきます。

「自己愛の障害」は、そういった承認欲求がただしく昇華・解消されず、”ありのままの自分と向き合えない状態”です。

そのため年齢を重ねても「幼稚な言動から成長できず」、児戯的なやりかたで承認を得ようとしてしまいます。

べつの見方をすれば、そうしてまでも『自分への評価・個性を追い求めている姿』だと捉えることもできそうです。

自分の「ミス(弱さ)」を認めることが出来ない

自己愛の人は自分のミスを認めません。

本質的にいうと、認めないのではなく『認めることを恐れる』のです。

それは自己肯定感の低さと繋がっており、自分がミスをしても「相手が悪い」などと感情的に責任転嫁をし、”自分の脆さ”を必死に守ろうとします。

要はそれほどまでに内面が不安定で、自己評価が低く、そんな自分に劣等感を抱いている状態なのです。

他人からの「攻撃」をとても恐れる

他人への共感が苦手で、みずからの険悪感を感じ取りにくい反面、(コメント欄などで)他人からの指摘を極端に恐れる』傾向があります。

「自己愛の障害」といわれるように、内面はとても脆く、不安定のため、他人から成長を願ってのアドバイスや指摘であったとしても、”攻撃”だと捉えてしまいがちな側面があります。

そのため『自らを無条件で容認してくれる相手以外とのコミュニティ形成を回避』しようとします。

その結果、ますます社会との隔たりが生じてしまい、引きこもりがちな生活にいたる傾向があるといわれます。

「自己愛性パーソナリティ障害」にいたる原因は?

さまざまな原因があるとされますが、代表的なものとして「養育環境の不安定さ」という報告が有名です。

成長の過程で『ただしく育まれない幼年期』であった可能性があるのです。

脳内では前頭葉の一部から感情をつかさどる領域(島皮質)の賦活化不足と研究されています。

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