STといえば「言語」だった時代は、とうに昔。
STも呼吸リハを算定できるようになり、「呼吸リハ」はより一層、必須の知識といえます。

でも、むずかしい…。
そう悩んでいた私ですが、「呼吸リハの入門書」として最適だと思える参考書に出会いました。
今回は、その本をご紹介します。

【参考書】呼吸リハビリテーションの学習に最適な入門書
ご紹介する本はこちら。
呼吸リハの「入門書」としておすすめしたい理由は、この3つ。
- 呼吸疾患の要点がまとめられている
- 呼吸リハに必要なチーム医療が解説されている
- 写真+解説付きで分かりやすい
入門書というより、生涯のサポート役になり得る本だと、私は感じています。
呼吸疾患の「要点」がまとめられている
本書ではこのような一文からスタートします。
「誤嚥をしても、喀出可能で免疫力があれば、肺炎は生じることなく経過する」
STであれば知っておきたい知識ですし、ビギナーにとっては核心を突く一文ではないでしょうか。
本書では、このような「格言」をはじめ、領域ごとに深められた学びを、シンプルに得ることができます。
- 呼吸器の構造
- 肺気量・分圧
- 血液検査、画像所見
- 呼吸リハ、薬物療法
- チーム医療
これらを通じて、本書の二大テーマである「誤嚥しないため」と「誤嚥したとき」について学んでいけます。
カテゴリーごとに解説されているので、(私のような)勉強を忘れやすい人でも、「いま何を学んでいるのか?」が分かりやすく、記憶にも残りやすかったです。
呼吸リハに必要な「チーム臨床」の解説
読んでいて感じたのは、呼吸リハがいかに「チーム医療」なのかという点です。
栄養に関するページでは、納得できる一文がありました。
呼吸疾患では、吸気時に横隔膜の運動制限があるため、頸部の呼吸補助筋が収縮している。
さらに食事による呼吸困難から摂れるエネルギーが下回り、その結果、体重が減少していく。
この知識があるだけでも、呼吸疾患に「栄養サポート」が必要な理由が見えてきます。
逆に言えば、栄養サポートなくしてリハビリは成り立ちません。フォローできれば、在宅生活にもつながります。
もちろん、在宅後の環境調整のポイントもバッチリ説明されています。
解説が写真付きでわかりやすい(リハ症例の解説も)
私が感銘を受けたのは、「呼吸リハの実際」という題で紹介されている、90代の患者さんの症例です。
ごく一般的なリハ内容ですが、写真付きで解説されているため、文字だけでは整理しにくい情報も明確に理解できます。

写真が多いと全容把握しやすい!
体位ドレナージや触診・聴診も、写真付きなので理解しやすい。
さらに、薬剤や吸引機まで写真で紹介されており、治療方針に悩むSTにとって心強い資料です。
目からウロコの深イイ知識

ところどころに、納得できる知識がつまった本書なのですが、こんな一文もあったりします。
医療とは「死を防ぐ知識と技術」であり、一方リハビリは生きる力を与える知識と技術である。
この文言には、ちょっぴり感動しました。
呼吸が整えば、口から食べられる可能性が高まり、食べることで「生きる力」も湧いてきます。
そのための「呼吸リハ」ですが、その本質はきっと「生きる楽しみ」なのだと感じました。

STの重要性を再認識できる本です。
本書を通じて、呼吸リハの学びが深まれば幸いです。
ではー。
