言語聴覚士のかづおと申します。
私は3年目のころ、STから離れたことがあります。このブログはそのときの心境や経験をまとめたものです。
備忘録的な部分を含むため、お越しいただいた方の期待には沿えないかも知れませんが、ちょっぴり”前向きになる勇気”を得られるかも知れません。
それでもよければお読みください。
言語聴覚士を”やめたい”とおもったとき
まず先に、私がSTを辞めたときのお話しをします。
当時働いていた病院では、リハビリ科の存在意義は”単位を稼げばよい”というものでした。
急性期において「月平均21単位」と肉体的にキツイ上に、病名が”整形”であってもST介入が行われていました。くわしくは語りませんが、これは違法です。
そんななかで、一部の他部署スタッフによるリハ科へのハラスメントが加わり、私自身、次第に衰弱してしまい…。

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気づけば適応障害の診断がくだり、長いこと休職。ため息が10秒に一回出ていたことを記憶しています…(汗)
言語聴覚士を”やめたい”という声
さて、話しを本題へと進めます。
疲弊してSTをやめた、幾人の同僚らはこう言います。
患者さんと触れ合いは好きだけど、あのヒトが…。
医師・看護師(多職種)が怖い…あんなひどい言い方…。
STは嫌いじゃない。
でもそこにいるヒトがしんどいなんて声。
このほかには…。
- 単位がキツイ
- 上司がウザい
- 休日が少ない
- 休憩時間が取れない
- リハが理解されない
- 有給や慶弔が取り難い
労働環境がツライという声もしばし。
こういった悩みが次第に積み重なり、気づいたら”STそのものがイヤ”になっている。
もちろん理由はこればかりではなくて、なかにはリハそのものがイヤだったって人も。
「高齢者がキモくてやめた」という同僚はいましたが…(・□・;)
そういう人は単純に向いていない。
そうじゃない人は”悩む”わけで。
悩みの原因って…?
STって職場環境を理由に辞めるひとが多い職種ですが、「ホントは働き続けたい…」という”葛藤”のこえもしばし聞かれます。
心底イヤになって、辞める人もいますが、あとで後悔する人もいました。「医療と一般職って違いすぎる!」などといって。
ですので、悩みを苦に辞める前に、その原因を”明確化”しておいた方がよいのではと私は考えます。
「なにが問題で、解決にはどうすべきか?」
「じつは職場ではなく、自分の問題かも?」
とか。
でないと、同じ失敗を繰り返すなんてこともありますからね。
解決方法ってあるのかな?
殆どの場合、”インサイドアウト”が有効とされます。
原因は自分のなかにあるって考え方ですね。
イヤな出来事に遭遇したときに、それをイヤだと感じるのは、嫌という感情を選択したあなた自身なんです。
おなじ体験でも人によっては「別にどうでもよくね?」というひといますよね。そのひとは、心の反応を”イヤ”以外で選択したわけで。
そんな簡単じゃないよ!という意見もあります。でも、”自己啓発力”が備われば、周囲への感じ方は変化するんです。
STの辞める理由を分析した「文献」もある
言語聴覚研究(2019.Vol.16.No4)に「若手言語聴覚士の早期転職に至るプロセス」という原著が投稿されました。
人間関係や配属先への不満、あいまいな職場選びなど、職場~個人レベルにいたるまでの辞めたいと思う理由を”科学的”に知れる文献もあるんです。
言語聴覚士をやめると、どうなるのか?
さて、話題は変わります。
STをやめてみるとどうなるのか?というはなしです。
一度、転職してみると気づくことがあります。私にとっては”給与面”、そして”やりがい”でした。
STの”給与”はどうやって発生しているのか?
「STの給与って安いよね…」そう、お考えになる方もいるでしょう。
「日本人の平均年収よりも下回る」なんて声があるのは事実。
それもそのはずで、私たちが稼げる診療代は国が決めており、制度上の上限があります。
一般職のような”成果に応じた給与”とはすこし違うわけです。
社会保障のゆらぎや職場に差はあれど、「国という大樹のもとで、一定の額を毎月得られる安心感」は異業種にはありません。
これは世間との相対的な見方ですが、外を経験すれば見えてくる経済流通の実情です。
自分にとっての「やりがい」
人にもよりますが、STの仕事って他者貢献度が高いといえます。
STから離れて異業種をしていたとき、ビジネスという世界が自分には合わなかった。
稼ぐことが至上である資本社会のシステムに馴染めず、なんだか、こころに距離感を感じてしまった…。
流れの早いこの時代に、経済を動かしている人達のすごさに付いていけなかったんです。
このとき、自分にとってSTが、”やりがい”のある仕事だったんだと気づきました。
言語聴覚士には再就職できる”強み”がある
それと、忘れちゃいけないのが、ST免許。
多少給与は低くとも「食いっぱぐれない」という職への保険、”医療国家資格”としての強みがあります。
この後ろ盾があるなら、STを辞める選択肢があってもいい。辞めたあとで認識が変わることがあるかもしれない。
考えが変化したとき、そんときまた、STへの再就職を考えてみてはどうでしょうか。
言語聴覚士を”やめたい”と悩むこと
さて、これでお話しはおしまいです。
じつはこのページ。
少数ながらも毎日アクセスがあります。ほんとです。
みな結構、悩んでいるんです。
まぁ無関心じゃない分、悩むんですけれどね。
それとこういったサイトなんかも参考になるかも知れません。
あなたの未来、一塊の言語聴覚士として応援しています。
ではでは。